概要
Obsidian(オブシディアン)は、ローカルに保存された Markdown ファイル群をベースに動作する、高機能な個人用ナレッジベースおよびノート作成ソフトウェアである。
「あなたの第二の脳を構築する」ことをコンセプトに掲げ、ノート間の繋がりを重視した設計が特徴である。
主な特徴
- ローカルファーストとプレーンテキスト: 全てのデータはユーザーのローカルマシン上に、標準的な Markdown ファイルとして保存される。これにより、特定のプラットフォームへの依存がなく、データの所有権とプライバシーがユーザー自身に保たれる。
- 双方向リンク: ノート間でリンクを張ると、リンク先のページにも「バックリンク」が自動的に表示される。これにより、アイデアや知識の繋がりを可視化し、新たな発見を促す。
- グラフビュー: ノート間のリンク構造を視覚的なグラフとして表示する機能。知識のネットワーク全体を俯瞰し、関連性の高いノート群を把握することができる。
- 豊富なプラグイン: コミュニティによって開発された多数のプラグインを利用することで、機能を大幅に拡張できる。カレンダー、カンバンボード、作図ツールなど、その種類は多岐にわたる。
- カスタマイズ性: CSS を使ってエディタやプレビューの見た目を自由に変更できるほか、テンプレート機能なども備える。
利用シーン
Obsidian は、その柔軟性と拡張性から、様々な知的生産活動に利用されている。
- 個人知識管理 (Personal Knowledge Management, PKM): 日々の学びや発見を記録し、それらを相互にリンクさせることで、自分だけの知識体系を構築する。
- Zettelkasten(ツェッテルカステン): ドイツの社会学者ニクラス・ルーマンが考案したカード式の情報管理術を、デジタルで実践する。
- 第二の脳 (Second Brain): 覚えておくべき情報を脳の代わりに Obsidian に保存し、思考や創造的な活動に集中するための外部記憶装置として活用する。
- タスク管理: プラグインを導入することで、強力なタスク管理ツールとしても利用できる。
- Quartz との連携: このサイトのように、Obsidian で作成したノート群を Quartz を使ってウェブサイトとして公開する。